供用開始日は2019年(平成31年)2月17日
2017年(平成29年)頃から川越市とJR東日本と地元住民との間で協議が行われ、急ピッチで工事の進んでいた、JR川越線笠幡駅の駅前広場及び導入道路の供用が、先日2019年(平成31年)2月17日に開始されました。
参照元URL : https://www.yomiuri.co.jp/local/saitama/news/20190128-OYTNT50091/
オリンピック準備の一環として整備が進められた
笠幡駅周辺整備は、本来そこまで優先される予定のなかったものでした。
しかし2020年の東京オリンピック招致に伴い霞ヶ関カンツリー倶楽部がゴルフ競技の会場として決定すると、川越市は一気に予定を繰り上げて駅前の整備を推進し、わずか2年で整備を完了した形になります。
開業以来単線単式ホームと簡便な駅舎があるのみの小さい駅で、駅舎は川越線の他の駅同様戦前の開業時のものをそのまま利用しています。今回の整備でも、駅舎には特に手を加えず、駅前のみの整備に限ったため、工期が非常に短かったのではないかと考えられます。
参照元URL : http://www.city.kawagoe.saitama.jp/shisei/toshi_machizukuri/machizukuri/shigaichiseibi/tetsudoeki/kasahataeki.html
微妙な立ち位置の笠幡駅
笠幡駅の利用客は1日平均で約6000人となり、全線通じて下から2番めに利用客の少ない駅です。
周辺には埼玉県立川越西高等学校や秀明学園中学校・高等学校の2校の学校があるものの、前者は近隣からの徒歩・自転車通学者が多く、後者は原則全寮制であるため、川越駅・指扇駅・西大宮駅のように極端に多くの学生が降り立つ光景は見られません。利用客は周辺から川越・大宮・東京方面に向かう通勤通学客が主で、この点は川越 – 高麗川間の他の各駅と似通っています。
また、的場駅のようにニュータウンに隣接しているわけではなく、駅の北方の田園地帯を抜けた先に川鶴団地が、南方の県道川越日高線(通称 「日高県道」)を挟んで霞ヶ関カンツリー倶楽部の周辺に安比奈新田・かすみ野地区のニュータウンがそれぞれ構えています。そしてそれぞれ東武東上線の鶴ヶ島駅やJR川越線の的場駅にも近い立地であるため、乗客は分散している状態です。
加えて、現状の予定では、正式な会場へのアクセスルートとして川越駅からのシャトルバスを準備する方針を川越市は当初から打ち出しています。最大の根拠はこれである!とはっきりと明言しているメディアも議事録もありませんが、おそらくは川越線自体の輸送力的な問題ではないかと予想しています。
このような微妙な立ち位置の笠幡駅故に、ここまで順調に駅前広場の整備が完了するとは予想していませんでした。
しかし、利用客数はここ数年ほぼ横ばいですが、秀明学園の高等学校の自宅通学が許可されたりと急減する要素も特に見られないため、今後を見据えた駅舎改修や駅北側の整備も進めるべきではないかと考えています。
それでは、また。
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